ハヤシ海運グループ進化論
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企業の財産はやはり人です。社是にもある「和」の精神の中でも、私は人の和を最も大切にしていきたいと考えています。従業員の皆さんには「会社を好きになってほしい」という思いがあり、「いかに気持ちよく働いてもらえるか」を考えることが私の大事な仕事の一つです。ハヤシ海運では、「1.安全作業の維持・継続」、「2.人材の育成と組織力の強化」、「3.効率化の追求」、「4.健康管理の強化」という4つの柱を立て、その実現のための7つの行動指針とともに愚直なまでに守り続けてきました。まず、「1.安全作業の維持・継続」についてですが、ハヤシ海運の歴史は、まさに“安全”を第一に取り組んできた70年だといえるでしょう。たくさんのOBの方々が安全作業に全力を注いでくださったことが、今日の私たちの根幹になっています。次に「2.人材の育成と組織力の強化」です。2年前から階層別の教育研修プログラムを作成し、外部研修機関を活用した全社教育の充実に努めてきました。これまで2年間の受講者は160名を超えており、今後は研修で得られたスキルがより活かせるようさらに充実した教育研修プログラムにしていくことを考えています。「3.効率化の追求」では、川崎支店を中心に働き方改革プロジェクトを立ち上げ、勤務体制や休日日数の見直しを行うとともに、現場作業では業界初となる港湾工程管理システムを導入しました。これは、これまで紙に書いていた作業がタブレットになったことで、ミスがなくなるだけでなく、同時に電話やメッセージの送信ができたり、作業中の写真が撮れたり、マニュアルをチェックすることもできるなどの作業効率の向上に加え、安全作業の維持・継続にもつながっています。導入してから3年目に入りましたので、より有効活用できるようシステム強化を図っているところです。最後の「4.健康管理の強化」は、ハヤシ海運の事業継続と成長・発展のためにとても重要な柱だと考えています。健康診断や産業医を中心とした健康管理、健康増進に向けた活動が認められ、経済産業省が推進している「健康経営優良法人2021」に2年連続で認定されました。さらに、インフルエンザの予防接種も費用補助を行うなど、健康に関する積極的な取り組みは今後も継続していきたいと思います。これらをしっかりと守り続けてきたからこそ、ハヤシ海運はこれまで成長を続けることができました。私が大事にしている言葉に「不易流行」というものがありますが、これは「本質的なものを大切に守りながら、新しく変化するものを取り入れていく」という意味です。70周年を迎えた今、この言葉の意味を真に受け止め、さらに、エネルギー業界を支え、広く社会に貢献できる企業を目指しながら、これからもハヤシ海運らしい“進化”を続けていきたいと考えています。「不易流行」その実現こそが真の進化である代表取締役社長林 功ハヤシ海運グループ進化論  会長×社長メッセージ

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